広告APIを有効活用するには、Twitter広告のエンティティ同士の関連性を理解することが重要です。このチュートリアルでは、Twitter広告オブジェクトの階層の基本について学びます。
広告グループ(行項目)
広告APIで行項目と呼ばれる広告グループはキャンペーンに含まれ、一連のTwitterユーザーに対するターゲティングと入札に使用されます。広告主は、ツイートやメディア(インストリーム広告としてプロモーションされる動画など)を行項目に関連付けることでプロモーションできます。「広告グループ」も参照してください。
アカウントメディア
アカウントメディアとして広告アカウントにアップロードされたクリエイティブのコレクション。Twitterオーディエンスプラットフォーム(TAP)でプロモーション可能な、プロモビデオのプレロールアセット(インストリーム広告とも呼ばれる)と画像を含めることができます。
広告アカウント
Twitter広告の階層の最上位は広告アカウントです。広告アカウントは複数のTwitterユーザーで管理できます。たとえば、デモの家具店@Furniが、広告アカウントを管理するユーザーであるとします。広告アカウントはaccount_id(base36の英数字の文字列)で識別されます。
各アカウントの下には、キャンペーンで再利用できる多数のエンティティタイプが格納されています。たとえば、ターゲティングに使用できるテイラードオーディエンス、アカウントメディア(動画または画像)、カード(ツイートに追加可能な拡張型クリエイティブ)です。
Amplify動画
動画アセットをアップロードするときには、アップロードするエンティティによって、動画のカテゴリーを定義できます(たとえば、ツイート動画、ツイートGIF、ツイート画像、Amplify動画)。Amplify動画カテゴリーは、インストリーム広告として配信される動画をアップロードするときに必要です。これらの動画を配信可能な状態にするには特別な処理が必要になるため、Amplify動画のメディアカテゴリーが必要になります。
アナリティクス
アナリティクスメトリックは、パートナーや広告主がTwitterでプロモーションしているコンテンツのパフォーマンスを理解するのに役立ちます。これには、インプレッション数、クリック数、動画再生数、利用金額などの情報が含まれます。さらに、パートナーと広告主は、リーチするオーディエンスのさまざまなセグメントに関する詳細なメトリックを得ることができます。
広告APIは、キャンペーンの詳細なパフォーマンスメトリックを取得する方法として、同期と非同期の2つの方法をサポートしています。
同期アナリティクスリクエストでは、リクエストしたメトリックが応答で返されます。同期エンドポイントは短い時間範囲をサポートし、リアルタイムのキャンペーンパフォーマンスのクエリに理想的です。
非同期アナリティクスエンドポイントでは、関連する「ジョブ」による処理の終了後に、ダウンロード可能な結果ファイルでリクエストしたメトリックを利用できます。非同期エンドポイントは、非常に長い時間範囲に対するメトリックのリクエストをサポートしており(セグメント化されたデータを返すことが可能)、より多くのデータを取得することを目的としているため、レポートや履歴バックフィルの生成に理想的です。
キャンペーン
広告主が実行する各キャンペーンは、既存のお支払い方法の下に作成する必要があります。キャンペーンでは、広告キャンペーンの名前、スケジュール、予算などを定義できます。Furniの例であれば、「Furniホームデコ」などの名前を付けたキャンペーンを作成できます。
また、広告アカウントは最大200件のアクティブキャンペーンに制限されています。この上限は、広告主のアカウントマネージャーが引き上げることができます。キャンペーンは、終了時間に達するか予算がなくなるまでアクティブであると見なされます。停止されているキャンペーンは、キャンペーン制限の目的から、引き続きアクティブなキャンペーンと見なされます。
カード
カードを使用すると、画像、動画、UI要素を含めて、ツイートをビジュアル的に拡張できます。広告APIはツイートで使用できる数種のカードをサポートします。そうしたカードはキャンペーンでプロモーションできます。
クリエイティブ
広告主は、画像、GIF、動画などのクリエイティブを含むキャンペーンでツイートをプロモーションできます。これらのクリエイティブをTwitterカードに関連付ければ、多彩な写真、動画、メディアエクスペリエンスをツイートに添付できます。クリエイティブはツイートに直接添付することもできます。たとえば、テキストと動画(または最大3つの画像)を含めて、プロモツイートを作成できます。
実行するには、各行項目に1つ以上のクリエイティブを関連付ける必要があります。クリエイティブにはいくつかのオプションがあります。たとえば、新しいフォロワーを獲得するためのプロモアカウント、Twitterオーディエンスプラットフォーム全体の行項目で使用する画像や動画などのメディアクリエイティブ、プロモツイートがあります。
お支払い方法
また、広告アカウントの下には、お支払い方法があります。これは、広告主がTwitter広告で使用するために設定したさまざまな資金源です。Twitterで署名したIOから、アカウントにアタッチされているクレジットカードまでが対象になります。
行項目
キャンペーンには、1つ以上の広告グループを含めることができます。これは、広告APIでは行項目とも呼ばれます。行項目は、キャンペーンのさまざまなセグメントとして考えることができ、それぞれが独自のターゲティングセットと独自のクリエイティブを持ちます。多くの場合、複数の行項目を含むキャンペーンは、「広告グループキャンペーン」と呼ばれます。
1つのキャンペーンに複数の行項目を含めることのメリットの1つは、ターゲティングとクリエイティブのより多様な組み合わせを作成できることです。
「Furniホームデコ」キャンペーンには、「サンフランシスコの住宅購入者」、「ロンドンの住宅購入者」の2つの行項目を作成します。
キャンペーンごとに最大100件の行項目を使用でき、広告アカウントのアクティブな行項目はキャンペーン全体で合計4,000件に制限されます。
モバイルアプリプロモーション(MAP)
モバイルアプリプロモーション(MAP)は広告主がTwitterを通じてモバイルアプリをプロモーションできる商品スイートです。製品スイートにはアプリのインストール、コンバージョン、再エンゲージメントが含まれます。
モバイルアプリのコンバージョントラッキング(MACT)
広告主は、Twitterのモバイルアプリプロモーション測定によって、インストールやアプリ内コンバージョンを促すよう設計されたTwitterでの広告キャンペーンが成功したかどうかをトラッキングできます。Twitterモバイル測定パートナーにより、広告主がTwitterで宣伝しているアプリからトラッキングするコンバージョンを管理する機能が提供されます。 MACTの概要
メディアライブラリ
メディアライブラリエンドポイントには、Twitter広告アカウントの画像、GIF、動画を管理する機能があります。ライブラリ内のメディアアセットをツイートで使ってカードを作ることができます。これらは複数のクリエイティブでも使用できるため、同じアセットを何度もアップロードする必要がありません。
プロモアカウント
プロモアカウント(フォロワーキャンペーン)は、おすすめアカウントの一部です。つまり、アカウントが現在フォローしていないアカウントで、興味関心を持つと思われるものを提案します。プロモアカウントは、アカウントが楽しめる、より幅広い多様なアカウントを紹介するのに役立ちます。
プロモアカウントを使用すると、広告主は自分のアカウントをプロモーションしたり、Twitterのオーディエンスを増やしたりすることができます。フォロワーキャンペーンは、ホームタイムライン、おすすめアカウント、検索結果など、Twitterプラットフォームの複数の場所に表示されます。他の推奨アカウントと区別するため、このおすすめには「プロモ」のラベルが明示されます。
プロモーション可能なユーザー
各Twitter広告アカウントには、1つ以上のプロモーション可能なユーザーを設定できます。これは、広告アカウントを通じてプロモーションできるユーザーです。たとえば、Furniの場合、@Furniが、Furniの広告アカウントで完全なプロモーションが可能なユーザーになります。つまり、@Furniとそのツイートにすべての種類のキャンペーンを実行できます。完全なプロモーションが可能なユーザーは、広告アカウントにつき1つです。
広告アカウントには他のプロモーションが可能なアカウントを設定できます。たとえば、Furni製品に関する@Jackのツイートをプロモーションする場合は、アカウントのリツイート専用のプロモーション可能なユーザーになり、RETWEETS_ONLYで示されます。広告主は、担当のTwitterアカウントマネージャーに連絡し、リツイートユーザーを広告アカウントに追加する方法について問い合わせる必要があります。
プロモビデオ
プロモビデオは、広告主が料金を支払うプロモツイート内の動画です。これらは、ホームタイムライン、Twitterの検索結果の上部、プラットフォームの他の場所に表示され、「プロモ」のマークが明示されます。
パブリッシャーネットワーク
「Twitterオーディエンスプラットフォーム(TAP)」を参照してください
予約投稿ツイート
予約投稿ツイートでは、広告主やユーザーは日程を決めて後日ライブ放送するツイートを作成できます。APIを使用すると、そうしたツイートを作成し管理できるだけでなく、行項目に関連付けて、ツイートがライブ放送される際にプロモーションされるようにすることができます。これにより広告主は、ネイティブツイート作成をステージングし、主なイニシアチブの前にキャンペーンクリエイティブを計画できるようになります。たとえば、ツイートクリエイティブのステージングにより、新製品告知の際に直ちにライブ放送できるようになります。
セグメント化
セグメント化を使用すると、パートナーと広告主は、メトリックを細分化した特定のターゲティング値(年齢、端末、言語など)を取得できます。非同期アナリティクスエンドポイントを介してのみ利用可能です。セグメント化されたメトリックをリクエストするには、segmentation_typeリクエストパラメーターを使用します。セグメント化のオプションの詳細については、「メトリックとセグメント化」を参照してください。
テイラードオーディエンス - リスト
リストのテイラードオーディエンスは、3種類のテイラードオーディエンスのうちの1つであり、自分のユーザーと顧客データを含むファイルをアップロードすることによって作成されます。キャンペーンで直接ターゲティングすることができるよう、自分のリストはTwitterのユーザーと一致します。こちらの制限事項をご確認ください。
テイラードオーディエンス - ウェブ
3種類あるテイラードオーディエンスのうちの1つであるウェブのテイラードオーディエンスは、ウェブサイトを訪れたTwitterユーザーのコレクションです。ウェブのテイラードオーディエンスを使用するには、Twitterピクセルをウェブサイトにインストールするか、いずれかの公認タグマネージャーパートナーを使用する必要があります。こちらの制限事項をご確認ください。
ターゲティング条件
すでに述べたように、ターゲティング条件は行項目に関連付けられます。地域、キーワード、性別から、ユーザーの行動や興味関心などのより詳細な属性まで、さまざまなターゲティングを使用できます。「サンフランシスコの住宅購入者」行項目であれば、「サンフランシスコ」の地域とともに「住宅購入」の行動をターゲティングします。
利用可能なさまざまな種類のターゲティングについては、開発者向けサイトの「ターゲティングの概要」ページを参照してください。
Twitterオーディエンスプラットフォーム(TAP)
Twitterオーディエンスプラットフォーム(TAP)は、広告主がキャンペーンのリーチをMoPubのサービス対象となる端末を介してTwitterの範囲外に拡張できるネットワークです。APIを通じたTAPでのコンバージョントラッキングはTwitterのコンバージョントラッキングとほとんど同様に機能します。広告主はTwitterとTwitterオーディエンスプラットフォームの両方に対して1つのキャンペーンを実行できます。両方のネットワークで同じ機能サポートが存在している必要があります。
Twitter Object Nest(TON)
Twitter Object Nest(TON)は、クリエイティブとして使用するためにメディアのアップロードエンドポイントを介してアップロードされたメディアやさまざまなアセットを保持します。
クリエイティブ
実行するには、各行項目に1つ以上のクリエイティブを関連付ける必要があります。新しいフォロワーを獲得するためのプロモアカウント、画像や動画などのメディアクリエイティブ(Twitterオーディエンスプラットフォームの行項目で使用)、プロモツイートなど、クリエイティブにはいくつかのオプションがあります。次に、@Furniがプロモーションし、クリエイティブとして使用できるツイートの例を示します。
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— Furni (@furni) 2016年4月26日